
宅建で不動産就職はやめたほうがいい?
- 宅建士として働くのはやめとけ?
- 不動産業界で宅建士の資格を取っても意味がない?
- 不動産業界で宅建士として働くことに反対される理由は?
不動産取引のプロである宅地建物取引士ですが、
宅建士の資格を取って不動産業界で働こうとすると「やめとけ」と反対されることがあります。
宅建士の資格は他の業界でも生かすことはできますが、一番重宝されるのはやっぱり不動産業界です。
この記事では、不動産業界で宅建士として経験を積んだ私が、なぜ反対されがちなのかという理由や、
宅建士として不動産業界で働くときの仕事内容、収入などについてお話しします。
宅建士の価値についても改めて考えられる内容となっていますので、
これから宅建士を目指そうと思った方はぜひ参考にしてください。
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宅建が「やめとけ」と言われる理由3つ

宅建士として働くのを反対される理由とは?
1. 不動産業界がブラックだから?
宅建士はやめとけと言われる最たる理由は、「不動産業界がブラックだから」です。
これは、あながち間違いではありません。
不動産業界には、無理なノルマがあったり、残業が当たり前といった風潮が存在したりしているからです。
私の知っている会社だと、深夜にチラシ配りをさせられたり、
ノルマ未達成だと休日にサービス残業を命令されるなど、労働基準法をガン無視の会社もありました。
そのうえ宅建士は通常の業務に加えて宅建士としての業務もあるため、
かなり激務でブラックのような働き方になることもあります。
宅建士の仕事内容
私の場合、仕事の流れは以下のような感じです。
- SUUMOやHOME`sなどのポータルサイトでネット集客
- 営業
- 契約書作成
- 重要事項説など宅建業務
- 契約締結・部屋の引き渡し
- 入居者の管理
このように通常の業務にプラスして宅建業務があり、それなりの負担になります。
求人選びが大切
不動産業界でブラック企業を避けるための対策は、しっかり求人選びをすることです。
不動産業界はとても広く、ブラック企業がある一方で、いい会社ももちろんあります。
たとえば宅建士が優遇されていたり、福利厚生が充実していて残業が少ない会社なら、負担少なく働けるでしょう。
また、業務形態によっても仕事内容はかなり変わってきます。
就職後のミスマッチを防ぐためにも、賃貸会社なのか売買会社なのか、不動産管理会社なのかなど、
求人選びをしっかりすることが大切です。
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2. せっかく資格を取っても年収に繋がらないから?
宅建士はやめとけと言われる次の理由は、「難しい国家資格なのに年収アップにならない」というものです。
結論から言うとこれは間違いです。
不動産業界では宅建を取得することで資格手当が付く場合が多く、年収アップが期待できます。
ではなぜ、このように言われることが多いのでしょうか。
実は、無資格で実務経験を積んできた人からは、
嫉妬や嫌味から「宅建なんて必要ない」と言われることがあります。
確かに資格を取っても、営業成績や社内評価が大きく変わるわけではありません。
逆に資格を持っていなくても、営業トップになって、インセンティブで年収1000万以上稼ぐ人もいます。
このような考えから、無資格だけど実務経験豊富な人たちが「宅建は必要ない」と言っているのです。
宅建士の平均的な年収
「宅建士」の年収について公的なデータは存在しないので、「不動産業界」の平均年収を見ていきます。
不動産業界の平均年収は588万5千円(厚生労働省による令和4年賃金構造基本統計調査)です。
会社員全体の平均年収は496万6千円なので、不動産業界のほうが90万円ほど高収入ですね。
さらに、宅建士として需要がある会社では、宅建士の資格手当が平均で5千円〜2万円ほど付きます。
588万5千円という不動産業界の年収結果には無資格者も含まれるため、
宅建士に絞って考えれば、もう少し高い年収が見込めるでしょう。
宅建士になる基準は年収だけではない
そもそも、仕事を選ぶ際の基準は年収だけではありません。
私は、宅建士には大きなやりがいがあると思っています。
不動産業界では、宅建業に従事するものが5人いる場合、1人は宅建士でなければいけません。
また、以下の業務は独占業務となり、宅建士のみが可能です。
- 重要事項の説明(35条書面)
- 契約書(37条書面)の記名押印
そのため宅建士はとても価値がある貴重な存在です。
「あなたが居ないと困る」「あなたにしかできないことがある」と言われるとうれしくなり、
仕事に対してやる気ややりがいを感じますよ。
中でも営業を兼ねる宅建士は、物件選定から契約締結まで全て1人で行うため、
大きなやりがいを感じやすいです。
宅建士の市場価値
宅建士が働ける場所は必ずしも不動産業界に限りません。
金融業界や建設業界など、宅建士の知識が活かせる業界は多くあります。
宅地建物取引士は法律系資格の登竜門といわれており、合格率約15%の難関国家資格です。
別業界への転職でも、資格を持っていることで採用担当者に「努力できる人」という印象を与えることができます。
宅建の資格を持っていると、転職などで有利になるでしょう。
3. 宅建試験は「向いてない人」がいるから?
宅建士やめとけと言われる最後の理由は、「宅建試験が難しいから」です。
試験が難しいのは事実で、
令和4年度宅地建物取引士資格試験結果の概要によれば、宅建士の合格率は17%です。
宅建士の試験は、暗記科目がとても多いのが特徴で、曖昧な気持ちで目指すと挫折をしてしまいます。
向き不向きも確かにあるでしょうし、勉強が苦痛になることもあるでしょう。
宅建士の試験を受けるなら、「宅建士になって今の自分を変えたい」「不動産取引について興味がある」など、
明確な目標やプランをもって勉強することが大切です。
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